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がん遺伝子を追う―発見レースの最前線

マイケル ウォルドホルツ
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がん遺伝子を追う―発見レースの最前線の詳細
  • おすすめ度:まだ評価されていません。
  • 出版社:朝日新聞社
がん遺伝子を追う―発見レースの最前線のカスタマーレビュー

「現在進行形の研究者のドラマ」 おすすめ度:レビュアーのおすすめ度 投稿日:2003-04-29

非常に良く書けた本だと思います.
よく「がん遺伝子に挑む(上下)」(野田洋子,野田亮翻訳/東京化学同人)が「がん遺伝子」に関する読み物として勧められますが,(時代的に古いせいもありますが)個人的にはこちらの本の方がお勧めです.
BRCA1 から始まる「がん遺伝子に関する物語」は流れるように展開します.特に中盤のミスマッチリペアー遺伝子をめぐるヴォーゲルスタンとコロドナーの争い,p16をめぐるビーチとサーシャ・カムの争いに関する記述などは圧巻です.しいて言えば日本を含めた他国の貢献に関する記述が弱く,APC について紹介するなら中村祐輔を,DNA修復と発癌について紹介するなら田中亀代次や花岡文雄を言及して欲しいとも思うのですが,もとがウォール・ストリート・ジャーナルのレポートでは仕方が無いのかもしれません.

余談ながら,この本を面白いと思った方には「がん遺伝子の発見」(黒木登志夫/中公新書)の併読をお勧めします.こちらは日本人研究者の仕事も丁寧に追いながら「がん遺伝子」の歴史を俯瞰する好著です.